ヨコヤマ研究誌

産後の骨盤矯正は必要か?

治療系とリラク系の民間療法で良く耳目に触れる言葉である、産後の骨盤が開ている状態は体の不調の原因であるから骨盤矯正を受けるべきです・・・・等と説明されています・・。
しかし当院は上記の考えには反対です!

その理由は
➀まず、骨盤が開くと言う事、そのものの説明が疑問です。その理由は。
 A)仮に骨盤が開くと言う事が正しいと仮定した場合でも、体の自然な摂理として、骨盤の開いた状態は基に復元するはずです。
 B)何人も出産したお方で産後に何の問題もなく元気に経過した人は多いです。
 C)骨盤が開くと言う事、そのものが疑問です。何故なら骨盤は左右の腸骨、仙骨、尾骨、腰仙部で構成されているので、骨盤のどこが  
  開くのか?骨盤部は腰仙関節、仙腸関節、仙尾関節、恥骨関節などで構成されています。ゆえに骨盤のどこが開くのでしょう?

②産後の骨盤が開いている状態を放置しておくとさまざまな不定愁訴が出現すると言う説明は間違いっています。その理由は。
 A)➀のBで説明した如く、骨盤が開いた状態は復元するはずです。
 B)産後の不定愁訴の原因は妊娠、出産の前から、遥か前から不定愁訴の原因が存在しているからです。
 C)不定愁訴の原因の多くは仙腸関節体重軸受け部(ウエイトベアリング部)の分離(離開)です。この関節が分離すると重力を支える
  ことが不可能になり腰痛、下肢前面及び側面の痛み、肩の問題、上肢の問題、顎関節の問題が起こってきます。さらに腰椎に重力 
  の負担がのしかかり腰椎の歪みを招き、椎間板問題、坐骨神経痛など、さらなる歪みの進行に繋がってゆきます。

③産後の骨盤が開いているという説明は間違いです、厳密には骨盤部を構成する左右の腸骨、仙骨、尾骨、腰仙部、梨状筋などの問題から  
 骨盤部の問題が起きるからです。その問題の中で、大きな問題は仙腸関節体重軸受け部(ウエイトベアリング部)の分離(離開)です。
 分離とは仙骨から腸骨が離れる(腸骨の外方変位:EX)事を意味します。さらに仙腸関節ブーツ部の問題も考慮する必要があります。ブ 
 ーツ部は腸骨によって圧迫される(腸骨の内方変位:IN)ことで問題を起こします。ゆえに骨盤矯正はさまざまな問題を鑑別診断するこ 
 とが必要です。

④結論として、骨盤矯正は産後に特化した調整ではありません。子供から高齢者まで、男女を問わず、必要な矯正であると言う事が出
 きます。骨盤の歪みは幼少時の頃に転倒して頭部の打撲、尻もちを突いたりなど、さまざまな衝撃が体に加わった結果、発生します。
 幼少時のこのような衝撃、事故は体に刻印されて小学生~の肩こり、集中力欠如、起立性調節障害などの原因になり得ます。

ゆえに
骨盤矯正は産後に特化したものではなく、子供から大人までの方に必要です。また妊娠中も当然として、必要な調整であります。痛みなどの体の赤信号が点灯する前から、体のメンテナンスを受けて頂きたいと思います。


 

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